肩甲上腕リズムとは、腕を上げるときに、上腕骨と肩甲骨が連動して動く割合のことです。
通常、肩を45°以上上げると、上腕骨と肩甲骨は2:1の割合で動きます。
このリズムが崩れると、肩の痛みや可動域制限の原因になることがあります。この考え方は数年前より言われるようになりましたが、最近、NHKの番組トリセツでも紹介していましたね。
肩を動かす際、上腕骨と肩甲骨は単独で動くのではなく、互いに連動して動きます。
この連動の理想的な肩甲上腕リズム、すなわち上腕骨と肩甲骨の動きの比率は2:1とされています。
例えば、腕を180°外転(横に上げる)する場合、上腕骨が120°、肩甲骨が60°動くのが理想的です。
腕を挙げる時、実は肩甲骨が動いているのですね。
このリズムが崩れる原因として、デスクワークやスマホの使いすぎ、猫背などで姿勢が悪くなることが考えられます。
肩甲上腕リズムが崩れると、肩の痛み、肩こり、腕を上げにくいなどの症状が現れます。
改善方法として、肩甲骨のストレッチや、肩甲骨を動かすための筋力トレーニング、姿勢改善などが有効です。
トリセツでは、①広背筋 ②肩甲挙筋 ③前鋸筋 ④僧帽筋の下部繊維がその調整に重要であると紹介ししていましたが、他にも棘下筋、菱形筋、肩甲下筋、小円筋、小胸筋なども重要です。
そこでセルフケア調整法をご紹介しましょう。
<調整法1>
広背筋&肩甲挙筋を伸ばすストレッチ
右手を同じ側の肩の後ろの肩甲骨上内側に触れ、左手を右肘に添えます。
そのまま左側に倒して、右側を伸ばします。これを20秒間持続。
終わったら反対側をやります。
<調整法2>
前鋸筋を鍛えるエクササイズ
両前腕を顔を前でピタリと合わせます。
両肘をつけたまま上に挙げます。
この際、肩を意識せず、脇を意識すると良いです。
これを20回やると、少しずつですがだんだん挙がる様になります。
<調整法3>
僧帽筋の下部繊維を鍛えるエクササイズ
両手を頭の後ろに置き、肘を後ろに持っ行き胸を張ります。
この時肩甲骨同士を引き寄せる様に意識します。これを10回やります。
これは菱形筋を鍛えることにもなります。
次に肩の“腱板”の調整も紹介します。
<肩の鍵盤の強化法その1>
脇に折りたたんだタオルを挟みます。
そのタオルを挟んだまま、肘を90度にして前から横に開きます。
手のひらをうちわに例えてあおぐ様に意識し、10回行います。
<肩の鍵盤の強化法その2>
タオルお腹に置き、タオルに手を当てて胸を張ります。
そこから肘を動かさない様にしながら、軽く力を入れます。
左右10回づつやって下さい。
これらを1日3回やれば肩甲上腕リズムが調整され、肩の動きがスムーズになります。
これで治らない方はゆうやけ整体院にご相談下さい。