まず漢方で肩こりを治す漢方薬のハナシの前に、生活するうえで気をつけてほしいことがあります。

1 姿勢の悪い人はできるだけ背筋を伸ばしてお尻を引き締めることです。  

2 荷物の上げ下ろしは正面を向いてやりましょう。その際、腰をなるだけ屈めないでやることです。また捻じった状態でやると首を痛めます。

3 デスクワークなどで長時間同じ姿勢を続ける人は1時間ごとに休憩をしましょう。

その際、机に対して手首を向こうに向けて手のひらを机について手首を前に出す手首掌側のストレッチをすると大変有効です。

4 毎日使う机、椅子、枕などは自分の体に合うものを探して使います。

5 運動不足は筋肉が衰えますので、ウォーキングなどをしましょう。

特に大体四頭筋の筋肉は減りやすいので、階段の昇降は一番いいのですが、腿上げ上げ、スクワットでもいいです。

1日30回でいいのでやってみましょう。

漢方といえばツボですが、これもご紹介します。

肩の真ん中とも言える肩の中央首の骨から指4本くらい外側の「肩井(けんせい)」のツボ、その背中側肩甲骨の内側の「曲垣(きょくえん)」を反対の手で掴み、吸気で掴み、呼気で緩めるということを深呼吸をしながら10回やるといいです。

漢方薬は副作用もゼロではないのでまずはこれをお試しください。

肩こりの漢方薬をご説明しましょう。

ご自分が間違いなく虚証だという方は柴胡桂枝生姜湯と当帰芍薬散がいいです。

虚証と中間証の間で迷っている方は桂枝加葛根湯、安中散、柴胡桂枝湯がいいでしょう。

中間証の方は小柴胡湯、半夏瀉心湯です。

中間証と実証と迷ってる方は桂枝茯苓丸、黄連解毒湯がいいです。

自分は実証で間違いないという方は、葛根湯、桃核承気湯、三黄瀉心湯、大柴胡湯がいいでしょう。

漢方薬は特に全ての人に合うものはなく、ご自分に合ったものを探すのが一番大切なことです。

これも自分探しの旅というわけですね。